「憂鬱な勇者」をErlangで

趣味と勉強を兼ねて「憂鬱な勇者」をErlangで作ってみました。

以下のソースをUTF-8でyy.erlというファイルに保存し、Erlangのコンソールから「c(yy).」「yy:start().」と入力すると実行できます。

Erlangらしく複数プロセスで構成しました。

  • system … ゲームシステム
  • hero … 勇者
  • monster … モンスター
  • rand … 乱数

すべてのモンスターはそれぞれ別のプロセスとして作成されます。乱数はプロセスごとに初期化されるため、一貫した乱数を作成するために別プロセスに独立させました。

以下のようにメッセージを送り合いながら動作します。

Erlang初心者なのでおかしな部分があると思います。アドバイスがありましたらよろしくお願いします。

Play 2からMicrosoft Accessの日本語テーブルに接続する方法

Play 2のScalaコードからMicrosoft Accessの日本語テーブルに接続する方法の説明です。
動作確認環境: Play 2.1.1+WindowsXPMDB(Access 2000形式)

こんなテーブルに接続

以下のようなテーブルに接続します。

接続はODBCデータソースにシステムDSNとして設定しました。


日本語テーブルに接続するコード

play newで新しいアプリケーションを作成し、controllers/Application.scalaとviews/index.scala.htmlを次のような内容にします。

実行すると次のように表示されます。コードを簡単にするため1行だけ表示させています。データベースへのアクセスにはAnormを使用しています。

以下でポイントを説明します。

ポイント1: 標準のデータベース設定は使わない

Playではconfig/application.confに接続情報を書くことでデータベースに自動的に接続してくれます。(JDBCコネクションプールの設定)

しかし文字コードがUTF-8に決め打ちになっているため、Microsoft Accessの日本語テーブルに接続するとエラーが発生します。

そこで、自前でConnectionを作成しています(Application.scala 16〜17行目)。

ポイント2: JDBCドライバの文字コードSJISにする

charSetとしてSJISをセットしたプロパティを用意し(Application.scala 13〜14行目)、それをDriverManager.getConnectionの第2引数に渡しています(17行目)。

以上でMicrosoft AccessのテーブルにSJISで接続することができます。

JavaScriptのMaybeモナド

Maybeモナド

モナドが少し理解できるようになったので、JavaScriptでMaybeモナドを作ってみました。この記事で使われているソースはGitHubにあります。


使ってみる

上記のモナドを使ってみます。サンプルは id:kazu-yamamoto さんのMaybe モナドの秘密 - あどけない話を参考にさせていただきました。

次のように名前と親を格納したデーターがあるとします。Bobの親はDave、その親はSteve、その親はTonyです。Tonyの親は不明 (undefined) です。

// 親子を表すデーター
var tony = { name: "Tony", parent: undefined };
var steve = { name: "Steve", parent: tony };
var dave = { name: "Dave", parent: steve};
var bob = { name: "Bob", parent: dave };

ある人物を与えたときにその人のひいおじいさんを返すような関数は、途中でundefinedに当たることを考慮して、次のように書くことができます。

// ひいおじいさんを返す関数 (Maybeモナドを使っていない)
function findGrandGrandFather(p) {
  if (p.parent) {
    if (p.parent.parent) {
      return p.parent.parent.parent;
    }
  }
  return undefined;
}
findGrandGrandFather(bob);   // --> tony
findGrandGrandFather(steve); // --> undefined

これをMaybeモナドで書き直してみましょう。Maybeモナドを使うと失敗するかも知れない演算を合成することができます。

まず人物を与えると親を返す関数fatherを定義します。親が存在する場合には親を内包するMaybe.Just(親)を、親が存在しない場合にはMaybe.Noneを返します。

// 親を返す関数 (Maybeモナドで返す)
function father(p) {
  return (p.parent) ? new Maybe.Just(p.parent) : new Maybe.None();
}

これを使うとひいおじいさんを返す関数は次のように書くことができます。

// ひいおじいさんを返す関数 (Maybeモナドを使用)
function findGrandGrandFatherM(p) {
  return (new Maybe.Just(p)).bind(father).bind(father).bind(father);
}
findGrandGrandFatherM(bob);   // --> Just(tony)
findGrandGrandFatherM(steve); // --> None

bindで計算を合成しています。関数fatherの値が途中でNoneになった場合、後続の演算はすべてNoneを返します。

Maybeモナドを使わない元のコードでは「ひいひいおじいさんを返す関数」にするにはifのネストを上げる必要がありますが、Maybeモナドを使うと「.bind(father)」を追加するだけで済みます。

なお、私が作ったMaybeモナドでは内包する値を取り出す関数は用意していません。結果のJust(人物)から人物を取り出すにはvalueフィールドを参照します。また、「if (a.value) ...」のように書くとvalueフィールドがあるかどうか判断することができるため、Noneと識別することができます。

モナド

モナドと名乗るにはモナド則を満たす必要があります。QUnitによるテストは次の通りです。

モナド則の3つの規則すべてを満たしています。